犬鳴山七宝瀧寺・犬鳴山不動尊 その3 (泉佐野市・大木)

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駐車場のお不動さんにご挨拶して車の方に戻ろうとしたとき、目に入ったのがこの道案内。本堂・行者の滝の方から帰ってきたのですが、もう少し下ると義犬の墓や神明大権現・出世稲荷明神などがあるらしい。何だろうね、どうする?せっかくだから行ってみる?出世稲荷明神までたったの3分と書いてあるし・・・ということで、そこまで行ってみることにしました。

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参道を下っていくと、義犬の墓がありました。手前がその義犬なのでしょうか。上の方に石碑が見えるのですが、もしかすると、そっちの方が義犬の墓かも知れません。義犬の墓についての案内板にあったものを転記しておきます。「宇多天皇寛平二年三月十五日(1080年前)紀伊の国の猟夫当山の行場である蛇腹付近に鹿を追ったとき樹幹に大蛇あり。猟夫を呑まんとす。猟夫その由を知らず。愛犬しきりに鳴いて猟を遮ぬ。夫怒りて愛犬を切る。愛犬の首飛んで大蛇に咬みつき、ともに斃る。猟夫我が生命を守りし義犬を弔わんが為に剃髪して庵を結んで余生を送りたりと、その事朝聞に達し、一乗山改め犬鳴山という勅号を賜った」 なるほど、それで犬鳴山か・・・。納得。ここまで来て良かったと思ったことでした。

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清滝大神です。案内板には「清滝権現とも号し、元の名は善女龍王。八大龍王の一人沙渇邏龍王の三女です。嵯峨天皇の御宇神泉苑にて祈雨祈祷護摩供のとき、空海は唐の長安の青龍寺の鎮守神善女龍王を勧請し大成果を挙げました。以て空海は高尾の神護寺に鎮守神として清滝権現と号して勧請しています。聖宝理源大師も如意輪観音の化身と観て醍醐寺の鎮守神としています」 善女龍王は水を司る神様。近くにある雨引山にも善女龍王が祀られていたっけ。身近にいらっしゃる神様だけに親しみが湧いてきます。

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このお不動さん、何だかとっても怖い・・・。でも前にいる計子爾童子さんて、可愛いし癒やされる~。信仰される側としてはどちらの方が嬉しいのでしょうかねえ。両極端な二躯の仏様を前につい考えてしまいました。

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塔の瀧行場です。由緒書を記しておきます。此処は両界之瀧行場に次ぐ当山第二の行場です。役行者が開山されて凡そ百五十年後、唐での求法から帰朝された空海(弘法大師)が当山に巡錫され、密蔵曼荼羅の具現に相応しい山容に感応され、山内七つの霊瀧を七宝と称え、七福神を配祀しました。此処には毘沙門天(多聞天)を奉安、その持物から塔の瀧と名づけました。 此処は往古より水行、眼前の鎖掛大崖をよじ登る捨身行、崖頂上で瞑想行の修行場です。明治はじめ大地震で岩盤が崩落したため、その後は崖登り捨身行は行われていません。なお、此の参道は以前は通過険しい難所でした。無事に奥の瀧(行者の瀧)までお詣りしたいと自分の足腰と崖下凹処の不動尊に祈りました。世に「足神さん」と親しまれています。亦、名だたる行者が此の瀧場で卓絶した霊験を体得されています。実に霊験あらたかな瀧行場です。

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悪縁切の守護焼身青面金剛神を祀る悪因縁消滅の縁切大神です。大阪市にある西坂(縁切坂)や鎌八幡(円珠庵)など、悪縁を絶ちたいと願う人は多いようです。辛いことや苦しいことがあれば、なんとかその悪い縁を切って幸せになりたいという切羽詰まった思いがひしひしと伝わってくるようです。

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天龍大神をお祀りするお社です。

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こちらは九頭龍大神。

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やっと目的地の出世稲荷までやってきました。幟旗がたくさん奉納されているのは、それだけここにお詣りする人が多いからでしょうね。でも人を押しのけてまで出世するのは私の好みではありません。多くの人々からの支持が集まり、自然と出世していくというのが私の好み。そうすれば、敵を作ることなく出世できる・・・。皆様はどうお思いですか。私のような考えは古いのでしょうか。生き馬の目を抜くような今の世の中においては。でもそうであれば、まず第一にそんな世の中を変えていくことが大切なのではないかと思います。世界の人が賞賛する、平和を好み、礼儀正しく親切で優しいといわれる日本人であるためには・・・。

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こちらは神明大権現。見滝上人が寛文十年(1670)に晋住(住持職)になるにあたり、本堂へ向かう途中、この地で黒・白二竜王が昇天するという奇瑞に出会い、神明大権現という御神号を呈してお祀りなさったとか。発達繁盛を願う人々の信仰を集めたが、その後、中風除けの守護としても霊験あらたかな神としてもお詣りする人が多くなってきているそうです。

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新明橋から見た神明大権現(左)と出世稲荷大明神(右)です。この橋を渡ってお参りする人は、この先どんな神様・仏様が待っていらっしゃるのだろうとドキドキ・ワクワクしてしまうかも知れませんね。やはりお参りは順路通りが良いように思います。私たちはここから駐車場へと引き返しました。

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見逃していたお亀石です。昭和40年9月に大阪神龍院橋本龍峯法印という方が霊犬の足跡が記された霊石を発見されたようです。大きな平たい石ですが私にはどこに霊犬の足跡がついているのか分かりませんでした。多分苔で見えにくくなっているのではないかと思います。左側の玉垣の左側面にその謂れが刻まれています。犬の足跡が残っているのは五條市にある犬飼山・転法輪寺にも弘法大師を高野山へ導いたという白犬と黒犬の足跡が残っているという石があります。こちらはそれらしき凹みを見つけることができたのですが・・・。 ※神龍院は大阪市中央区にある真言宗犬鳴派のお寺のようです。

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こんなの初めて見るね。白い実が可愛らしい・・・。後で調べてみると「イズセンリョウ」というようです。

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これなんかよく見るけど、「マメヅタ」と言うんだって。どこでもよく見るので名前を調べようともしなかったけれど・・・。名前がぴったりしているね・・・。といいながら感心したように見入っている伴侶。今度見たとき何という名前だったか聞いてみようかな。覚えていたらたいしたもんだ。意地悪なことを思いながら見ている夫。もしかして今度見たときはどちらも忘れていたりして・・・。

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これは何という植物なのでしょう。水分がなくなって萎れた感じですが・・・。寒いからこうなっているのでしょうか。どなたかご存じお方いらっしゃいましたらお教え下さい。 ということで、犬鳴不動尊のお参りを終えました。 久しぶりの清々しい山道散歩を楽しんで参りました。

3 Responses to 犬鳴山七宝瀧寺・犬鳴山不動尊 その3 (泉佐野市・大木)

  1. elvira797mx says:

    Dear Asamoyosi
    So beautiful place and photos.
    Thank’s for share.
    Elvira

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