徳川家光正室・鷹司孝子五輪塔 （高野山・奥の院）

一番石塔・崇源院供養塔の右、少し高いところに立派な五輪塔が建っていました。壊れてはいるものの鳥居も残っているし、どなたの五輪塔かと近寄ってみると・・・

火輪にははっきりと葵の紋が・・・。これは徳川家所縁の相当な方の五輪塔に違いないと思い地輪を見てみたのですが、とても読みづらい状態になっていました。でも戒名だけはなんとか読むことが出来ました。

本理院殿〇誉圓光徹〇大禅定尼。これだけではネットのお世話になるしか方法がないと検索したところ、なんと三代将軍徳川家光の正室・鷹司孝子の五輪塔であることが分かりました。２代将軍秀忠の奥方（継室）の崇源院は立派な五輪塔を建ててもらっているのに、正室であるにもかかわらずこういうことになるのかと、ちょっとびっくりしました。もっとも４代将軍・家綱は側室の子であったこともあるでしょうが・・・。いかに正室であろうと、跡継ぎが実子でない場合は大抵こんな状態になるようです。ちょっと悲しいような気がしますが、血縁ってそれほど強いものなのですね。本音と建前、当たり前といえば当たり前のことですが・・・。