粉河寺 その1  (紀の川市粉河)

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去年の秋、和歌山県立博物館で「国宝粉河寺縁起絵巻」が開催されているというので見き、とても感動しました。その折り「そういえば粉河寺には久しくお参りしていなかったよね」ということで出かけてきました。これは大門です。紀伊名所圖絵には 粉河寺 粉河村にあり。補陀落山施音寺と号す。天台宗の霊場なり。西国巡拝第三札所。御詠歌 『父母のめぐみもふかき粉河寺ほとけのちかひたのもしの身や』 とあります。今回お参りするのはかつて西国33所巡拝をしたとき、御朱印を頂きに来たとき以来かな?それとも秘仏公開とやらでご本尊が見られると思ってきたこともあったよね。結局ご本尊ではなかったので、がっかりしたけど・・・と、その時以来になるのかな?と記憶も曖昧になってきており「老人特有の症状ではないか心配やね」とたいして心配もしていないくせに、そんなお喋りを楽しみながらお参りをしてきました。

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大門の前から見た門前町の眺めです。昔とずいぶん変わったように思います。このむこうがJR粉河駅方面になります。信号の手前にあるのが大門橋。紀伊名所圖絵には 大門橋 大門前一町許りにあり。此流すなわち粉河なり と出ています。

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時節柄、ほとんど人が見えない参道を進んでいくと正面に中門、その左に一段高く聳えている本堂の屋根が見えてきます。

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中門が近づいてきました。均整のとれたこの門は私の好きな門の一つです。天保3年(1832)に建てられ四方に四天王を配しており、重要文化財に指定されています。この門にかかる扁額には「風猛山」と書かれており、紀州10代藩主徳川治宝公の直筆だそうです。

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これが中門に掲げられている扁額です。風猛山は”ふうもうざん”と読むと思っていたのですが、風猛山は粉河寺本堂の裏手にある山で、紀伊名所圖絵によると「かざらぎやま」と読むそうです。

紀伊名所圖絵

これが紀伊名所圖絵に出ている粉河寺の一部です。なるほど、本堂裏手、写真左上に「風猛山」と出ていますね。知らなかった・・・。

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中門の右に立つ広目天です。

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こちらは左に立っている多聞天です。広目天と多聞天はなかなか迫力があり、見ていると威圧感を覚えます。

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これは多聞天の後ろ側にある持国天。

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こちらは広目天の後ろ側にある増長天です。入口側に面している広目天、多聞天と裏側にある持国天、増長天との作風というか表情が少し違っているように思えるのは私だけでしょうか。外から入ってくるものには厳しく怠りない警戒感、一方参拝を終えて帰って行くものには払いきれなかった厄災をすべて取り除いてくれるといった一寸優しい表情のように見えるのです。皆様はどう思われますか? あっ、もしご紹介した四天王の名前が間違っていたらごめんなさいです。広目天、多聞天は多分間違っていないと思うのですが・・・。

あまり冗長になるのも何ですので、ここで一旦中断して、これから何回かに分けて粉河寺について載せていくことにします。

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