自然に還る・・・ (高野山・奥の院)

自然に還る・・・

備後福山城主 水野日向守勝貞墓所の前の光景です。可愛らしい五輪塔や一石五輪塔などがまとめて置かれていました。置かれてから長い年月が過ぎたのでしょうか、苔むしたものも見られます。どうしてここに置かれたのか、その経緯はわかりませんが、これを見てどう思われますか。私には自分の心に何の抵抗もなく受け入れられる光景のように思えるのです。これらの墓標が建てられた当時は、故人を偲び冥福を祈るといった痛切な祈りの気持ちが強かったことと思われます。でも、長い歴史の中で見れば、ほんの一瞬、この世に生きた証とも言えるこれらの墓石も、時の流れと共に、いつしかフェードアウトしていき、悠久の自然の中に戻っていく・・・、私にはとても良い感じがするのです。さらに年月が経ち、まるで布団のように厚くなった苔に覆われて眠っている墓石達って、考えただけで素敵だと思いませんか。

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